大会長ご挨拶

第20回日本核医学会春季大会のご案内

第20回日本核医学会春季大会
大会長 絹谷 清剛

第20回日本核医学会春季大会を、令和2年4月25日(土)~4月26日(日)の2日間、東京 虎ノ門ヒルズフォーラムにて開催いたしますのでご案内申しあげます。

近年、世界を俯瞰すると、核医学診療の意義が大きく変化しているように感じます。国際学会に参加すると、いわゆるtheranosticsに関わるテーマが急激に膨大してきています。それと呼応し、国内における新規核医学治療導入の必要性が大きくなっています。また、認知症に対する製剤が米国で認可の方向に向かっている現状を鑑みると、アミロイドPETのルーチン使用が近づいていると思われます。一方、(公社)日本アイソトープ協会が5年に一度実施して下さっている全国核医学診療実態調査結果によれば、シングルホトン製剤による核医学診療が減少傾向にあるものの、PET件数の増加により、検査数総数はほぼ維持されています。

ここ数年で、行政サイドの動きも大きなものとなっています。厚生労働省の“第3期がん対策推進基本計画”に核医学治療推進が書き込まれ、“地域がん診療連携拠点病院”の指定要件に盛り込まれました。また、昨年畑澤前理事長が書かれていたとおり、内閣府原子力委員会の「原子力白書(平成29年度版)で「医療・医学分野の放射線利用」のひとつとして取り上げられ、大きな期待が寄せられています。これらの事実は、核医学診療が国の医療政策の重要な柱として位置づけられたことを意味します。

以上のことから、核医学診療は色あせることなく、今後より一層の輝きを見せることと期待されます。この芽吹きを大きく花咲かせるためには、放射性医薬品応用の安全性を一層高めることが求められるでしょう。そのためには、医師、診療放射線技師、看護師、薬剤師等々の核医学深慮に関わるすべての業種の人が、新しい情報を得つつ、個々のレベルを高めることが不可欠です。本春季大会は、この目的達成のため、大きく寄与していると考えます。

さて、一般の方々の核医学診療に対する認知度はけっして高いとは言えません。数年前に、患者さん、核医学診療に携わる医療人、核医学関連企業、(公社)日本アイソトープ協会が協働して、核医学診療推進国民会議が立ち上がりました。この会議の会員数は徐々に増加し、現在活動を活発化させるとともに、患者会との協調活動も開始しました。しかし、日本核医学会会員数を鑑みると、この活動に対する参加がまだまだ不十分であることは否めません。

多業種での医療実施の重要性が、医療のあらゆる場面で指摘されています。本春季大会は、各業種の要望をすべからく網羅しているものと考えます。各々の分野での自己啓発はもちろん、核医学分野全体のネットワーキングが可能な場でもあるはずです。一人でも多くの方に参加していただき、従事する分野全体の底上げが実現できることを祈念いたします。今が、核医学診療を飛躍させる好機です。

末尾となりましたが、本大会の趣旨を理解していただき、サポートして下さる企業の皆様に深謝申し上げます。

みなさん、虎ノ門ヒルズでお会いしましょう!