大会長ご挨拶

第26回 日本核医学会春季大会のご案内

第26回日本核医学会春季大会
大会長 中本 裕士

第26回日本核医学会春季大会を、令和8年4月23日(木)より6月2日(火)までの会期で、オンラインにて開催いたします。

本大会では、核医学に新たに携わる方々の初学者教育、核医学専門医取得に向けた講習、さらには経験豊富な皆様の知識の刷新を目的としたプログラムなど、多様なニーズに応える構成を用意し、医師、歯科医師、診療放射線技師、薬剤師、看護師、医学生など、幅広い職種の皆様にご参加いただけるよう企画しました。

また、従来のPET研修セミナーに加え、アミロイドPET読影講習会、診療用放射線の安全利用に関する講習、PET施設認証コースなど、個人資格や施設要件に関わる教育コンテンツも充実させました。前立腺癌における前立腺特異的膜抗原(PSMA)を標的とするPET診断および治療が昨年承認され、核医学領域には新しい潮流が次々と生まれています。専門医の更新の有無にかかわらず、日々の診療における知識のアップデートは極めて重要であり、本大会が皆様の診療・研究活動の一助となれば幸いです。

核医学は、PETをはじめとする画像診断のみならず、治療分野においても着実な進歩を遂げています。しかしながら、我が国においては核医学治療病室の不足が課題であり、新規トレーサーの開発が進むにつれ、その解決は一層急務となっています。放射線医療における安全管理や制度設計においても、一面的な理解や感情的な議論ではなく、科学的根拠と幅広い知見に基づいた冷静な判断が求められます。この春季大会が、そのような「科学的思考に根ざした核医学の未来」を共に考える場となればと願っております。

結びに、本大会の趣旨をご理解のうえ、開催を支えてくださる企業・団体の皆様に心より感謝申し上げますとともに、多くの皆様の積極的なご参加をお待ちしています。

第26回 日本核医学会春季大会
大会長 中本 裕士