大会長ご挨拶

第23回 日本核医学会春季大会のご案内

第23回日本核医学会春季大会
大会長 絹谷 清剛

第23回日本核医学会春季大会を、令和5年4月26日(水)~6月1日(木)の会期で、WEBにて開催いたしますのでご案内申しあげます。

本春季大会は、コロナ禍のため、第20-22回とWEB開催として開催してきました。コロナ禍への対策は、国際的にも国内的にも徐々に軽快化してきています。一方で、昨年までの3回のWEB開催の経験と、参加された方々のご意見を総合すると、WEB開催とすることによる参加者の利便性が大きいと判断し、今回もWEB開催とさせていただきました。

春季大会は、新たに核医学診療に参加していただく方々の初学者教育、核医学専門医を取っていただく方々への講習、ベテランの皆さんの知識リニューアル、PET診療科医師に際する研修、などを目的として、医師、歯科医師、診療放射線技師、薬剤師、看護師、医学生など、幅広い方を対象としたコースを提供しています。また、PET研修セミナーに加え、アミロイドPET読影講習、診療用放射線の安全利用に関わる講習、PET施設認証コースなど、各個人資格あるいは施設要件に関わる講習を行っています。

核医学診療は、2021年の神経内分泌腫瘍に対する177Lu-DOTATATEと悪性褐色細胞腫・傍神経節種に対する131I-MIBGの承認により、新たな時代となってきました。これらの製剤以外にも、前立腺癌に対する68Ga/18F-PSMA PET治験、177Lu-PSMA治験が進行しています。さらには、211Atによる甲状腺癌α線治療、211At-MABGによる悪性褐色細胞腫・傍神経節種α線治療の医師主導治験が進行しています。アルツハイマー病治療薬が承認に向けて動き出しており、アミロイドPETの保険診療の期待も大きくなっています。これらの背景から、核医学診療結果を正しく臨床医に返すには、新規情報を日々得ておくことが重要であると気付きます。また、本大会が提供しているコースに参加していただくすべての方の共同作業が必要です。

全ての参加者が、自身のスキルアップができるよう、しっかりと学んでくださることを祈念いたします。末尾となりましたが、本大会の趣旨を理解していただき、サポートしていただいている企業の皆様に深謝申し上げます。

第23回 日本核医学会春季大会
大会長 絹谷清剛